ゴールデン・ウィークに開催される「ラ・フォル・ジュネ・オ・ジャポン(熱狂の日)音楽祭2012」では、ロシア音楽ばかり優に100を超えるコンサートが予定されているが、そのうちのひとつ「キッズ・プログラム②」でロシアの「お話」を紹介する。なんと、ついでにプーシキンの詩の一部をロシア語で朗読することになってしまった。
2012年5月4日(金)16:00-17:00 東京国際フォーラム ホールD1(マトリョーシカ)
「ロシアのお話と音楽」小学3年生~6年生向け
プログラムは2部構成。
まずは、Александр Пушкин アレクサンドル・プーシキンの物語詩 『Сказка о царе Салтане サルタン王の物語』 をもとにした Николай Римский-Корсаков ニコライ・リムスキー=コルサコフの同名のオペラを演奏とアリアで紹介する。歌ってくださるのは、坂井田真実子さん(ソプラノ)と小林大作さん(テノール)。原作は、ロシアの子供ならたいてい知っている有名なお話だ。
とりわけ、サルタン王の妃と幼い王子が樽に入れられて海に流される場面は、イワン・ビリービンの下の挿絵でよく知られている。
後半は、Анатолий Лядов アナトーリイ・リャードフの標題音楽「バーバ・ヤガー」を紹介する。これは民話 「Василиса прекрасная うるわしのワシリーサ」 に登場するバーバ・ヤガーという魔法使いのお婆さんの姿を描いた曲。
民話は、美しく賢いワシリーサがバーバ・ヤガーに火をもらいに行かされるお話である。上と同じくビリービンがこの民話に挿絵をつけている。ロシアの魔女は、臼に乗り、杵で漕いで、箒であとを消しながら空を飛ぶ、怖いけれどちょっとユーモラスな形象だ。