「世界の多言語・多文化社会研究」国際シンポジウム 発表要旨をアップしました。

トランスナショナル/トランスカルチュラルな比較地域研究
-多言語・多文化社会のもとでの新たな大学教育に向けて-


※ENGLISH PROGRAM ■Click here■

※当日の発表要旨を以下の次第からご覧いただけます。
  青字の登壇者名をクリックしていただくと、PDFファイルが開きます。

 グローバリゼーションにともない顕在化してきた国民国家の多言語・多文化状況に関して、さまざまな地域や学問分野で研究が行われてきた。地域研究、人文・社会科学の諸分野のみならず、これまで隣接しないと考えられてきた領域においても多言語・多文化状況に関する研究が進展してきている。しかしそれぞれの対象地域や分野ごとに細分化されており、研究成果や問題意識を共有する機会は限られている。また、「国家」「文化」「民族」といった既存の分析単位をこえた「境界」領域における研究をさらに発展させていくことも求められている。
 そこで本シンポジウムでは、多言語・多文化状況をめぐる諸地域・諸領域の研究の成果と課題を共有し、既存の理論・方法論、分析カテゴリー・言説のあり方を再検討することで、トランスナショナルかつトランスカルチュラルな比較地域研究の新たな分析枠組みの構築可能性を模索する。また、各国の高等教育機関における多言語・多文化状況に関する研究・教育の取り組みを比較検討することで、こうした新たな比較地域研究の試みを高等教育において実践していく可能性と課題を検討する。

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日時:2009年2月14日(土)10:00~17:45、15日(日)10:00~17:30
会場:東京外国語大学 研究講義棟 227教室
定員:200名
参加費:無料(懇親会のみ3 ,000円)
主催:東京外国語大学多言語・多文化教育研究センター
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■2月14日(土)
総合司会:尹慧瑛 (東京外国語大学)

10:00 開会挨拶  亀山郁夫(東京外国語大学長)
            北脇保之(本センター長)

10:15 -12:15 メインセッション
         トランスナショナル/トランスカルチュラルな比較地域研究の可能性
           基調講演 テッサ・モーリス-スズキ(オーストラリア国立大学)
            「液状化する地域研究、変容する北東アジア」

           コメント:塩原良和(慶應義塾大学)
           司会:尹慧瑛(東京外国語大学)
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12:15-13:30 昼食休憩

13:30-15:30 テーマセッション①
        グローバル化と世界の移民政策-選別と受容のジレンマ

       報告:ワーナー・F・メンスキー(ロンドン大学SOAS)
            「グローバル化の空に揺れる凧、あてにできない天気予報
            -イギリスのエスニック・マイノリティ法への適応」

          小井土彰宏 (一橋大学)
            「合衆国における移民規制政策の強化と選別性」

          小嶋茂(本センターフェロー)
            「ブラジル パラナ州における移民の受容と共存」

          二宮正人(サンパウロ大学)
            「日本での日系ブラジル人の受容」

          宣元錫(本センターフェロー)
            「日本と韓国の移民政策の動向」

        司会:澤田ゆかり(東京外国語大学)

15:30-15:45 休憩

15:45-17:45 「大学教育の多文化化」特別セッション
         留学生受入と大学教育多文化化の課題
          -世界の留学生政策・大学教育改革の動向と日本の位置づけ

         パネリスト:太田浩 (一橋大学) 「日本、韓国」
                二宮正人(サンパウロ大学)「ブラジル」
                ワーナー・F・メンスキー(ロンドン大学SOAS)「イギリス」
                藤井毅(東京外国語大学)「インド」
                北脇保之(東京外国語大学)「東京外国語大学」

          司会:   澤田ゆかり(東京外国語大学)

18:15-20:00 懇親会 (会場:特別食堂)


■2月15日(日)
 総合司会:尹慧瑛 (東京外国語大学)

10:00-12:00 テーマセッション②
        移民・外国人住民に対する教育制度をめぐるトランスナショナルな視点
      
         報告:戴エイカ(ノースカロライナ州立大学)
              「エスニック・スタディーズにおけるトランスナショナルな位置取り」

             大岡栄美(横浜市立大学)
              「外国につながる子どもの教育権保障と多文化マイノリティ学校の可能性
              -カナダにおける取組を手がかりに」

             藤田美佳(本センターフェロー)
              「国内における「多文化の子ども」に対するサポート
              -秋田県藤里小学校における取組みを基にして」

          司会:松本浩欣(本センターフェロー)

12:00-13:00 昼食休憩
        
13:00-15:00 テーマセッション③
         多言語・多文化社会における「境界」をめぐる寛容と非寛容のはざま

         報告:金戸幸子(本センターフェロー)
              「台湾における多文化主義をめぐる寛容・非寛容」

             青山亨(東京外国語大学)
              「多民族国家における寛容と非寛容の境界
              -インドネシアの反ポルノ法をめぐって」

             ホルへ・ドゥラン(グアダラハラ大学)
              「アメリカ版タリバンとサン・フワンの聖母」

             柳原孝敦(東京外国語大学)
              「メキシコ系アメリカ人の表現と受容」

             鈴木茂(東京外国語大学)
              「ブラジルの国公立大学における大学入学枠(クォータ制)導入の是非をめぐって」

         コメント:藤井毅(東京外国語大学)
         司会:  高橋正明(東京外国語大学)

15:00-15:20 休憩

15:20-17:20 総括セッション
        多言語・多文化社会研究の新たな地平を求めて
 
   パネリスト: 澤田ゆかり(東京外国語大学)
           松本浩欣(本センターフェロー)
           青山亨(東京外国語大学)
    コメント:  テッサ・モーリス-スズキ
            (オーストラリア国立大学)

            ホルへ・ドゥラン(グアダラハラ大学)
            高橋正明(東京外国語大学)
      司会:   塩原良和(慶應義塾大学)

17:20-17:30 閉会挨拶
           北脇保之(本センター長) 

※以下より画像をクリックしていただくと、チラシをご覧になれます。

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日時: 2009年03月29日