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今日のアフリカ

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アフリカへの新型コロナワクチン提供

2021/09/11/Sat

 9日、アフリカ連合(AU)直属の機関であるアフリカ疾病対策予防センター(Africa-CDC)のンケンガソン(John Nkengasong)局長は、アフリカに新型コロナワクチンが供給されていないとして、約束を守らない主要国首脳を批判した(10日付ルモンド)。アフリカでは、13億人の人口のうちワクチン接種を完了した人はわずか3.18%に留まる。G7首脳は6月のサミットで、発展途上国に対して、向こう1年間にコロナワクチン10億回分を提供すると約束した。それにもかかわらず、その後もワクチン提供が進まず、それに対する対応が十分されないまま、三回目のブースターに向けた流れができつつあることを批判したものである。
 インドでデルタ株による感染爆発が起きてから、COVAXを通じたアフリカへのワクチン提供が滞っている。アフリカではこれまで他地域に比べてCOVID-19の影響が比較的軽かったが、最近では死者数も増え累計で20万人を超えている。主要先進国だけでコロナを抑え込むことはできない。G7は約束を誠実に履行し、コロナがグローバルな不平等をさらに拡大させないよう努力してほしい。