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今日のアフリカ

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ナミビア現職大統領再選

2019/12/01/Sun

11月30日、ナミビアの選挙委員会は27日に行われた総選挙の結果を発表した。大統領選挙では、与党SWAPO総裁で2014年から大統領を務める現職のガインゴブ(Hage Geingob)が再選された。得票率は56.3%で、前回の86%から大幅に下落した。SWAPOから分派した対立候補のイトゥラ(Panduleni Itula)が30%の得票を獲得した。一方下院選挙では、SPWAPOが65%の議席を獲得したが、前回選挙での8割からは大きく得票を減らし、3分の2議席の確保もならなかった(12月1日付ルモンド紙)。
 ナミビアはアフリカで初めて2014年に電子投票を導入した。今回の選挙で、野党側は、電子投票では不正が起こりやすいとして、この仕組みに批判的であった。南部アフリカ開発共同体(SADC)は、選挙は平穏のうちに行われたとして、選挙結果を承認した。投票率は60%であった。 
 ナミビアは1990年の独立以来政治的安定を達成してきたが、高い所得格差や失業率(34%)などの課題を抱えている。11月半ばには、アイスランド企業が沿岸漁業枠を獲得するためにキックバックを支払っていたことが明るみに出て、ナミビア側の閣僚2名が辞任に追い込まれる事態に至った(11月14日付FT)。