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今日のアフリカ

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ウガンダ:大統領年齢制限の撤廃

2018/01/06/Sat

ウガンダでは昨年から大統領選挙資格をめぐる憲法改正案が審議されていたが、1月2日、ムセヴェニ大統領は立候補資格を75歳以下とする条項の廃止を正式に発表した。これにより、現在73歳のムセヴェニは2021年の次期大統領選挙に立候補可能となる。ウガンダは2005年に大統領の三選禁止条項を廃止しており、大統領の多選に歯止めをかける条項は一切なくなった。憲法改正によって現職大統領の任期を事実上延長する動きは、コンゴ共和国やルワンダなど、近年のアフリカでしばしば見られるが、ウガンダの場合は多選制限条項そのものを廃止した点で異色である。内戦を制して1986年に政権の座に就いたムセヴェニは、当初オープンな政権運営で西側諸国から高い評価を得たが、近年強権化が顕著になっている。一方、国会審議の過程では野党勢力が―議場で椅子を投げるなどして―激しく抵抗したし、改正案に反対する与党議員の声もBBCなどで紹介された。こうした抵抗が公然とできることは、ウガンダになおそれなりに開かれた政治社会が存在することを示している。