河村彩 編訳『革命の印刷術』

河村彩 編訳 水声社 2021年5月20日

本プロジェクトのメンバーである河村彩さんが、ロシア・アヴァンギャルドのデザイン理論を翻訳出版しました。ソ連の理想に賛同した芸術家と批評家たちが、純粋芸術を捨て、識字率の低いロシアの民衆に〈伝える〉ための実用的グラフィックデザインの方法を模索した様を、初期ソ連の印刷メディア論を通じて明らかにした資料的価値も高い一冊です。

【目次】
エリ・リシツキー
 タイポグラフィーの地勢学
 タイポグラフィーの事実
 われわれの本
 本のデザインの手法について

オシップ・ブリーク
 広告の技法(いくつかの一般的所見)
 われわれにはどのような宣伝が必要か

ニコライ・タラブーキン
 今日の芸術
  序文
  ポスターにおける創意性
  広告
  古い民衆のルボークと、新しいアジテーションのルボーク
  本の組み立て
  新聞の組み立て
  チラシと掲示広告
  写真技術と、写真における手つかずの可能性

ヴィクトル・ペルツォフ
 言葉―視覚的イメージ―未来

グスタフ・クルツィス
 アジテーション芸術の新しい種類としてのフォトモンタージュ

ウラジーミル・ファヴォルスキー
 本について

社会主義ロシアから発信された「複製技術時代の芸術」論 河村彩