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本学のグランドデザイン

東京外国語大学は、地球社会化時代の未来を拓く教育研究の拠点大学をめざします

Ⅰ . 拠点大学化をめざします

  1. 世界諸地域の言語・文化・社会に関する高等教育の拠点
  2. 世界諸地域の言語・文化・社会に関する学際的かつ先端的な研究拠点
  3. 日本語教育研究の世界的な拠点

Ⅱ . 国内外の大学間連携等による教育研究の高度化を推進します
Ⅲ . 国内外における社会連携を展開します
Ⅳ . 豊かな学生生活の実現をめざします
Ⅴ . 拠点大学としての基盤整備を行います

本学のグランドデザイン

2007年1月30日改訂役員会承認

地球社会化時代の未来を拓く教育研究の拠点大学をめざして

本学学則はその第1条で本学の基本目的を次のように謳っている。「外国の言語とそれを基底とする文化一般につき、理論と実際にわたり研究教授し、国際的な活動をするために必要な高い教養を与え、言語を通して外国に関する理解を深めることを目的とする」。知のありかたや大学をめぐる状況が急速に変化しつつある現在、この本学の基本理念を新しい時代にふさわしい形で実現していくために私たちは何をなすべきか。このグランドデザインはこうした問題意識にもとづき、1年余におよぶ全学的な議論を経て策定された。私たちは、このグランドデザインを導きの糸としつつ、すべての知恵と力を結集して本学の将来を切り開いていかなければならない。

Ⅰ . 拠点大学化

本学では、ヨーロッパ、南北アメリカ、オセアニア、アジア、アフリカと世界のほぼすべての地域にわたって、言語学、言語教育学、文学、歴史学、哲学・思想、文化人類学、社会学、政治学、経済学などさまざまな学問分野のすぐれた専門家が協働して教育と研究にあたっている。その意味で、単科大学ではありながら、学際性と総合性をきわめて密度の高い形で実現している。地球社会化時代にあって、本学は教育と研究の両面においてこの独自性を最大限に発揮し、地球社会化時代の未来を拓く教育研究の拠点大学をめざす。

1. 世界諸地域の言語・文化・社会に関する高等教育の拠点

  1. 世界諸地域の言語・文化・社会に関する豊かな教養と地球社会化時代にふさわしい視点を備えた人材の養成
  2. 地球社会化時代の多様なニーズや社会貢献・国際貢献の要請に応えられる高度専門職業人の養成
  3. 世界諸地域の言語・文化・社会および地球社会化した世界に関する先端的な研究に取り組める専門研究者の養成

50にのぼる言語と世界諸地域の文化・社会について教育研究を行っている本学は、異文化間の相互理解に寄与し地球社会における共生の実現に貢献できる人材を養成する。言語と専門分野の「ダブルメジャー教育」により、高度な言語運用能力と、世界諸地域の文化と社会についての深い知識を身につけた人材を社会に送り出していく。

こうした教育的責任を果たすためには、体系的なカリキュラム設計と教育方法の絶えざる革新に努力していく必要がある。

言語教育においては、学生が四技能(読む、書く、聞く、話す)を万遍なく伸ばすことができるよう、体系的な言語観に裏打ちされ、マルチメディアシステムを活用し、実践的な学習方法を駆使した先進的な言語教育を実現していく。また能力別の徹底した少人数教育の実現、ネイティブ教師による効果的な授業、協定校を中心とした海外留学・海外研修制度の拡充などを積極的に図っていく。26の専攻語による発信能力に加えて、さらに、地球社会化時代において要請される英語での発信能力の向上をめざす。

教養教育、専門教育においては、日本の文化を相対化する視点を持つと同時にこれを他地域の人々に紹介していくことができるよう、日本語、日本の歴史・文化・社会に関する授業を充実する。同時に、グローバルとローカル、一般理論と地域研究を有機的に連関させ、柔軟で可変的な地域設定や現代的課題に応えたテーマ設定にもとづく動的なカリキュラムを設計する。また、知識注入型に偏することなく、学生参加型の授業と教育方法を推進することで、課題に主体的に取り組み、自己の意見を積極的に発信し、異なった考え方の人々と対話し討論できる能力を養っていく。

以上のような能力に加え、国際協力、国際コミュニケーション、日本語教育、英語教育、言語情報工学などの分野において柔軟で実践的な専門知識と能力を備えた高度専門職業人を、学部・大学院一貫制のプログラムの下に養成する。

また、世界の言語、文化、社会に関する先端的な専門研究者を養成する。言語研究においては、情報技術、言語理論、諸言語の知識を兼ね備え、言語観と言語学方法論の刷新に向けて意欲的に取り組むことのできる研究者を、世界の文化の研究においては、明確な問題意識、幅広い視野、理論的に裏づけられた方法論を持って研究に意欲的に取り組むことのできる研究者を、また地域社会と地球社会の研究においては、豊かな臨地研究体験と現地語史資料の読解・分析能力を持ち、広い視野と複眼的な思考力を備えた研究者を、養成する。

2. 世界諸地域の言語・文化・社会に関する学際的かつ先端的な研究拠点

  1. 世界諸地域の言語の個別研究の推進、多言語の対照研究を基礎とする言語理論の構築、ならびにそれらの成果の言語教育への応用
  2. 世界の諸文化、社会に関する個別的研究の推進、および複合的、領域横断的な研究領域の開拓
  3. 世界諸地域、とりわけ、アジア・アフリカの言語・文化・社会に関する国内的・国際的共同研究の推進ならびに研究資料の収集と情報資源化

世界の広範な地域にわたる言語・文化・社会について多様な専門性をもつ研究者を擁している本学は、人類諸文化研究の学際的、総合的研究を推進するアリーナとしての条件を備えている。大学院総合国際学研究科、アジア・アフリカ言語文化研究所、学内施設の三研究所(語学研究所、総合文化研究所、海外事情研究所)を拠点に、専門研究者をめざす大学院生と協同して、世界の言語、文化、社会に関する複合的、領域横断的な研究を推進する。

  1. 言語研究においては、ITの活用による言語コーパスの構築、臨地調査など多様な手法を組み合わせ、世界諸地域の言語に関する個別研究、多言語の対照研究、それらを基礎とした言語理論の革新に取り組み、その成果を言語教育に応用する。
  2. また、文化、社会の研究分野では、世界諸地域での臨地調査と現地語資料の収集分析にしっかり根ざした個別的研究を推進すると共に、それをグローバルな視野に立つ理論的・実証的考察と結びつけて複合的、領域横断的な研究領域の開拓を目指す。
  3. 海外の研究機関と連合し、国際的・先端的な共同研究を組織的に展開する。
  4. また、世界の研究機関・図書館、研究者との連携・協力のもと、リエゾンオフィスを活用しつつ、共同研究や現地語史資料の収集・保存・情報化などの事業を推進し、地域研究のリサーチ・ハブ化を進める。

3.日本語教育研究の世界的な拠点

  1. 国内外のモデルとなる先進的な日本語教育の実践および日本語教育者の養成
  2. 理論と実践において独自性をもつ日本語研究ならびに日本語教育学の推進
  3. 国内外の日本語教育機関への総合的コンサルティング機能の充実

大学入学前教育から学部・大学院教育にいたる多様なレベルの留学生ならびに研究者の必要性に応じた日本語教育の体制を全学的な形で再編整備し、日本語教育の実践および日本語教育者の養成のためのモデルを国内外に提示する。

マルチメディア環境に対応した教育教材を開発し、日本語非母語話者に対する効率的な日本語教育を行う。また、世界各地で活躍できる理論と実践力を持ち合わせた日本語教師を養成するとともに、内外の日本語教師に対して、リカレント教育を推進する。

これまでの日本語教育研究の蓄積の中で開発してきた本学独自の日本語教授法を広く世界に発信していくとともに、多様な学習目的や学力水準に対応できる分野別、レベル別のカリキュラムを設計し、提唱していく。また、本学の特性を生かして日本語と諸言語の対照研究を進め、学習者の母語別指導にも対応できる独自の教材開発を行う。

さらに、日本及び世界各地の日本語教育機関に対し、コンサルティングを行う。

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Ⅱ . 国内外の大学間連携等による教育研究の高度化推進

  1. 国内外の大学・研究機関と連携した教育研究ならびに共同プロジェクトの戦略的推進
  2. 海外留学、海外研修の推進
  3. 留学生の受け入れ体制の充実

教育と研究の両面において本学の特色を最大限に発展充実させていくと同時に、国内外のさまざまな大学・研究機関との間で多様な協力・連携を進め、教育研究リソースの拡充と多様化をめざす。客員教授招聘、学生・院生派遣、共同授業、連携講座、単位互換など多様な形態によって教育面における協力・連携をいっそう推進する。また、異分野の大学・研究機関との共同研究プロジェクトを組織し、複数の専門分野にまたがった先端的な学際研究を開拓していく。

世界諸地域の大学とのあいだで双方向的な学生の交流を推進する。そのために、協定校との交流を充実させるとともに、各国大使館・文化センターなどとの協力関係をいっそう強める。

海外留学、海外研修、海外インターンシップを充実し、本学学生を積極的に海外へ送り出す。また豊かなフィールド経験を通じて、言語文化圏によって社会のあり方や世界観が異なることを実感し、問題意識をさらに深め、関心を大きく世界に広げていくことができる人材を育成する。

他方、受け入れ体制と施設を整備しつつ、世界のさまざまな地域からの留学生を積極的に受け入れる。多様な教育プログラムを充実させるとともに、留学生の企業、自治体などでの研修をバックアップする学内体制を整備する。

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Ⅲ . 国内外における社会連携の展開

  1. 本学独自の専門性を活かした国際貢献・社会貢献の推進
  2. 多言語・多文化社会化をめぐる社会貢献
  3. 全学体制による生涯学習とリカレント教育の提供
  4. 本学の知的資産を活かした産学官連携の推進
  1. 世界の諸言語・文化に精通した人材を擁する本学の特性を生かした専門分野において国際貢献ならびに社会貢献を推進する。国内外の企業、学校、自治体、NGOをはじめとするさまざまな機関・施設における研修、ボランティア活動、地域貢献活動(コミュニティ・サービス)などを推進し、学生に、さまざまな分野の人々と一定期間活動を共有する機会を与え、教室での学習では得られない豊かな文化的、社会的経験を得させる。
  2. とりわけ、多言語・多文化化が進む日本社会において顕在化しつつある諸問題に対応するため、地域の小中学校や自治体や企業と連携した教材開発ならびに学生ボランティア活動の支援を通じた国際理解教育・国内在住外国人児童生徒のための学習支援などの社会貢献を進める。
  3. 公開講座、市民聴講制度をはじめとするオープン・アカデミーやサマースクールを拡充し、大学教育を社会に開放することによって、本学の特性を生かした生涯学習の機会を提供する。さらに、大学院を中心に社会人・職業人のための多様な分野でのリカレント教育プログラムを充実させる。
  4. 研究面においては、官公庁、研究機関、民間企業などと連携した共同研究、受託研究、受託事業を進め、本学の知的資源を社会に還元する。

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Ⅳ . 豊かな学生生活の実現

  1. 日本人学生と外国人学生が共学・協働する多言語・多文化交流キャンパスの実現
  2. 修学・就職・保健・生活面における多元的な学生支援体制の確立
  3. 学生との協働による充実した教育及び学生生活の確立
  4. 卒業生およびその他の修了生との内外ネットワークの強化
  1. 協定校の拡充による外国人学生の受け入れを推進するとともに、多様な背景をもつ外国人学生と日本人学生がともに学び、ともに生活し、協働する多言語・多文化交流キャンパスを実現する。
  2. 学生相談室、グローバル・キャリア・センター、保健管理センターなどを中核として、TA制度、オフィス・アワーなどを活用して、学生が心身ともに健全で充実した学生生活が送れるよう、多角的・複合的な学生支援システムを整備する。とりわけ留学生については、寄宿施設、交流施設、学生チューター制度を充実するとともに、奨学金制度を初めとする支援体制を拡充する。また、障害を持った学生が快適な学生生活を送ることができるバリアフリーな環境を整備する。
  3. アンケートの実施やネットワークの活用などを通じて学生の希望・意見を的確に把握し、大学の運営に反映させていくシステムを整備する。
  4. 学部・大学院の卒業生のみならず、その他の留学生・研究生など本学で修学した多様な人材を組み込んだグローバルなネットワークを構築することによって、本学と学生の間に修学後も継続する双方向の情報発信を強化する。

V . 拠点大学としての基盤整備

  1. 独自の大学基金、外部資金の導入などによる財政基盤の強化
  2. 先端的な情報基盤の整備
  3. 大学の諸事業に関する戦略的広報活動の展開

独立した法人として健全な財政基盤を確立するために、独自の大学基金の設置や外部資金の導入を図ると同時に、戦略的な資源配分と機動的な決定・実行を可能にする経営体制を構築する。学長のリーダーシップと大学構成員の創意・自発性とを有機的に連携させながら、教員と事務職員とが協力して、効率的で機動的な大学経営を図る。

セキュリティ及び安定性を確保しつつ利便性の高い情報基盤の整備をさらに推進する。

また、本学の教育研究活動を始めとする大学の諸事業に関する戦略的広報活動を展開する。