2015年度 活動日誌

■■■日本語教室だより(2016年3月)■■■

3月3日(木)、レベル1クラス期末試験、3月4日(金)レベル2クラス中間試験実施しました。

レベル1クラス(12月ゼロスタート組)、レベル2クラス(既習組)とも、やはり毎回出席している学生がよい成績をとりました。

毎回出席して熱心に学習を続ける学生は、日本留学への強い意欲を持っています。授業中おりにふれて、現代日本の社会状況、若者文化状況などを話すと(日本語教育補助者の通訳つき)みな、たのしそうに聞いていました。

日本の物価の話をすると、物価の高さに驚き、日本の電車は時刻表のとおりの時間に到着出発するので遅れることはごく少ない、というような日本社会の話に、学生たちは熱心に聞き入っていました。まだまだミャンマー国内に、日本の社会状況が十分に伝わっているとはいえない状況であり、日本語教育においては、日本語授業を実施することはむろんのこと、通常の日本語教育以上に、日本の文化や社会について学生に生き生きした情報を伝えることが重要であるように思いました。

3月7日(月)と3月8日(火)は、試験返却と「日本文化紹介」の授業を実施しました。紹介したのは、「浴衣」と「折り紙」です。

教師持参の浴衣、男性用1枚と女性用1枚、日本からの留学生が持ってきた浴衣女性用1枚、合計3枚を利用しての「日本の夏の伝統的衣装紹介」です。

まず、着付けの紹介を行いました。実際は素肌に着るのだ、という説明をして、ロンジーTシャツのミャンマー衣装の上から、浴衣を着て、帯は文庫に結ぶところを見せました。

次に、順番に浴衣を着てみる「浴衣体験」の時間です。20人の学生に対して3枚の浴衣しかないので、3人ずつグループにして、浴衣着付けを行うグループと、折り紙教室に参加するグループに分かれます。日本人留学生が日本語教育補助としてクラスに入ってくれていましたので、着付けの手伝いをしたり、折り紙を教えたりして活躍してくれました。浴衣を着るのは初めて、という学生が多く、みな自分のアイフォンのカメラを利用して友人同士で互いの写真をとりあったり、一緒に並んで撮ったり、女優さん並みにポーズをつけて写したり、浴衣姿になることを楽しんでいました。折り紙も、折り鶴の他、カブトの折り方を紹介しました。

既習組クラスでは、最後にスピーチ発表を行いました。これまでに習った文型をつかって、スピーチする、という課題に、みなじょうずに自己紹介と日本留学への希望を述べていました。

教師が「次の学期で、みなさんの日本語がさらに上達することを期待します」と述べて、締めくくりにしようと思ったのですが、そのあと、思いがけなくミャンマー文化を知るハプニングがありました。

はじめて「教師への礼拝」という当地の習慣を受けたのです。

当地では、みな熱心に寺参りをして、釈迦像の前で丁寧なお祈りをささげます。また、仏像だけでなく高僧へも礼拝を行います。それは知っていましたが、当地の「礼拝文化」は、家庭の中にも定着しているのです。子供たちは幼いころから、両親を敬い、折にふれて仏像と同じように両親への礼拝を行います。

礼拝の方法は、次の通り。(1)正座し合掌する。(2)合わせた手を額につける。(3)手を床につけ、額が床につくまで腰を折っておじぎをする。(4)以上を3度繰り返す。

人々は雨安吾(うあんご)あけ(ダディンジュ祭)の時期に両親へ礼拝をささげるほか、尊敬する人、お世話になった恩人へ礼拝をささげます。学生は、学期の終わりに、特にお世話になった教師、尊敬する教師をクラス全員で礼拝する、という習慣があります。

日本では、教師を尊敬するといっても、仏像への礼拝とおなじように拝む、という習慣はありませんでしたから、学生たちが教師を半円形に取り囲んで、額を床につけたり合掌したり、仏像を拝むのと同じように、いっせいに教師を拝むので、教師としては、ありがたくもあり、面はゆくもあり、、、、でした。

ともあれ、新学期立ち上げから3カ月あまりの授業を経て、学期の終わりにこのような教師への礼拝を受けたこと、大感激でした。礼拝を受ける側の作法も知らないので、合掌して「ありがとう」とだけ言いました。

大学教師の説明では、すべての教師に対して礼拝するのではなく、特に感謝をささげたい先生に行う習慣だ、ということです。学生たちが自発的に教師礼拝をおこなうことをきめたこと、GJO日本語教室が学生たちに好評であった証拠として、ここに記録し、今学期のしめくくりとさせていただきます。

■■■日本語教室だより(2016年2月)■■■

2月1日(月)、レベル1クラス中間試験、2月2日(火)レベル2クラス中間試験実施しました。レベル1クラスは、Nテストの形式に準拠した日本語試験を実施しましたが、暗記したページを丸ごと書き写す形式の試験のみ受験してきた学生は、Nテスト準拠形式に慣れていない学生が多く、事前に練習問題をして、助詞マル埋め問題、短文作成問題、読解問題などの形式に慣れるよう、1月中に練習を行いました。受験者のうち、毎回出席している学生の成績はかなりよくできました。

2月中、レベル1、レベル2とも、中間試験の成績がふるわなかった学生は、残念ながら学習継続をあきらめてしまう傾向にあり、最終的にレベル1は20余名。レベル2は18名の学生が出席を続けました。通常授業のほか、期末試験に向けて練習問題を配布して、授業中、また宿題として、試験形式に慣れる練習もつづけました。

毎回出席して熱心に学習を続ける学生は、日本留学への強い意欲を持っています。授業中おりにふれて、現代日本の社会状況、若者文化状況などを話すと(日本語教育補助者の通訳つき)みな、たのしそうに聞いていました。

日本の物価の話をすると、水のペットボトル1本が100円1000チャット(Ks)、だ、ということに、驚き、学生食堂のラーメンが一杯300~400円くらいだという物価の高さに驚く学生がいました。

また、数の学習で日本の紙幣と硬貨を紹介したところ、日本のお金をはじめて見た、という学生もおり、まだまだミャンマー国内に日本の社会状況が十分に伝わっているとはいえないと感じました。日本語教育においては、日本語授業を実施することはむろんのこと、さらに、通常の日本語教育以上に、日本の文化や社会について学生に生き生きした情報を伝えることが重要であるように思いました。

日本語教室試験風景

■■■日本語教室だより(2016年1月)■■■

ヤンゴンの年末年始。大晦日と元日はありません。会社も役所も「平日勤務」です。大晦日がないことは聞いていましたが、元日は1日だけでも休むのかと思っていたので、文化の差を感じました。当地の新年は4月。水掛祭りなど盛大に祝います。

12月31日、学科長先生と階段の踊り場ですれ違った際、「今日は国文学科の新入生歓迎会だから、出席してください」とお誘いいただきました。国文学科の学生は少なくなるため、レベル1(ゼロスタートクラス)の日本語教室を「ひらがなの復習」とし、カルタ大会を催すことにしました。ひらがなを導入したばかりなのでどれくらいできるか心配でしたが、日本の正月と正月遊びの代表的なものであるカルタの紹介にもなるので、実施してみました。

ひらがなカードが5組ありましたので、35名の出席者を5組7名ずつに分け、机の上にカード清音のみを並べて、教師が読み上げた単語のカードを取っていきます。「犬、い、い、い」「傘、か、か、か」「くつ、く、く、く」という具合に、読み上げましたが、ひらがなを習いたての学生たちにはハードな練習で、「い」と横を向いている「こ」を間違えたり、「れ」と「ね」と「わ」の違いがわからなかったりしました。しかし、学生たちは、楽しそうにゲームに参加し、外で行われているカラオケ大会も気にせずに打ち興じていました。50音のカルタで、17枚取得の学生がチャンピオンになりました。

1月下旬にひらがなのテストを実施しました。これは、前学期、6月にゼロスタートとなった学生たちにはなかなか「ひらがな」「カタカナ」が定着しなかったことの反省からです。前年度は「楽しく日本語にふれる」ことを主な目標としていましたが、今年度は節目節目で「ひらがな」「カタカナ」のテストを実施しています。試験を予告し、練習問題で試験形式に慣れさせたうえで、実施したひらがなテストでは、受験したほとんどの学生は80点以上を取得し、たいへんよい成績でした。

レベル2(既習組)クラスでは漢字学習が始まっています。山や川などの絵からできた象形文字や、「女のひとは子どもがすきです。だから、『女』+『子』は、『好』きです」などの会意文字に、みな興味を持って漢字にとりくみました。ミャンマー文字の複雑な形に目が慣れているおかげか、アルファベット使用言語の学生よりも文字形の認識がよく、「大、犬、太」の違いもすぐに納得です。「かんじはむずかしいです。でも、おもしろいです」と言います。

「一」の字を習ったあと、「一月一日」の「一日」を「ついたち」と読む、など熟字訓も出てきて、漢字習得は日本語学習の大きな山場ですが、熱心な学生たちは、がんばってくれることと思います。

■■■日本語教室だより(2015年12月)■■■

ヤンゴン大学の新学期は12月に始まります。学生たちは地方の実家から、ヤンゴン市内の家から順次大学に集まってきて、進級生は科目登録などを始めます。新入生の入学式、文学科は12月10日に行われましたが、いつが入学式でいつが科目登録締め切りかなどの大学暦はなく、学生にも教師にも口答連絡のみなので、個々に情報を集めて行動することになるようです。ヤンゴン大学との交換留学でビルマ語を学ぶ東外大からの留学生に聞いてみましたが、それぞれの授業の先生に質問して、いつから授業が始まるか聞き、学生同士情報を交換するということでした。

レベル1授業風景。奥平先生によるコース説明

日本語クラスの登録は、国文学科事務室を窓口として行われました。2015年9月まで日本語クラスに出席していた既習クラス(レベル2)と、新しく日本語学習を始めるクラス(レベル1)です。9月に、新学期開始の際はレベルチェックテスト(プレイスメントテスト)が実施されるというアナウンスを聞いていた学生はごく少数だったため、既習クラスのためには、2週間4回の復習クラスを設けてから、1~6課の内容についてプレイスメントテストを実施しました。登録者38名のうち、18名が合格、2名が再試験の上、受講許可となりました。レベル1の登録締め切りは、国文学科入学式後の12月11日になりました。120名の登録者から、50名を選抜してクラス編成をする、という要請が国文学科長よりあり、レベル1クラスの選抜が行われました。プレイスメントテストの前にカタカナ授業を実施し、カタカナ試験とビルマ語による作文「私が持つ日本への関心」によって40名が合格、12名が再試験の上受講許可となりました。12月4週目から授業が開始され、みな熱心に受講をしています。

大学暦がなく、全体への行事のお知らせは当日にという当地の習慣。GJOにはお知らせがなかったので、通常授業の予定をたてていたところ、12月18日は、理系学部大学祭のために全学休講でした。授業のあるなしは、個々の教師にたずねて確認する、という大学の方針に従う学生は授業にくるでしょう。しかし、全学休講という情報を信じる学生は来ないでしょう。教科書の日本語学習を進めてしまったら、休講と思って出席しなかった学生が不利になる。教師に確認して授業があると思って出席した学生は、せっかく大学にやってきたのに、授業がなければがっかりします。

そこで、12月18日は、この機会を利用して「日本文化の授業」とし、外語大から来ている交換留学生2名とともに、「日本の文化―女の子の遊び」という特別授業を行いました。交換留学生島崎さんと久宗さんには、手遊び歌「アルプス一万尺」を実演してもらいました。ヤンゴン大学教員の先生方が、ミャンマーのじゃんけん「トラ、王様、銃」を紹介、お手玉をするなど、楽しい文化交流となりました。最後の文化紹介は折り紙。みな、一枚ずつ好きな色を選び、鶴を織り上げました。

和太鼓演奏をする、ビルマ語学科4年の鈴木君

12月13日日曜日に、日本大使館とヤンゴン日本人会などの主催による日本文化フェスティバル「ジャパンプエトー」が開催されました。日本の文化を紹介するフェスティバルに大勢のヤンゴン市民が集まり、日本の武術紹介、着物の着付け体験などを楽しんでいました。

中でも、国際交流基金の「日本語パートナーズ」で派遣され、ヤンゴン外国語大学で日本語教育補助員として勤務している鈴木君が、見事な和太鼓演奏を披露したのが印象的でした。鈴木君は、東外大ビルマ語学科の4年生です。1年間休学をして、当地の日本語教育に貢献し、さらには5歳のころから20年間修業を続けてきたという和太鼓演奏によって、ミャンマーと日本の文化交流に貢献しました。東京外語大生が、こうして各地の文化交流や日本語教育に活躍しているのを知り、うれしく思いました。

■■■日本語教室だより(2015年9月)■■■

ヤンゴン大学は、9月に期末試験が行われます。学生たちは試験が終わると、みな声が枯れる、と言います。それは、試験勉強が暗記中心であり、暗記のためには、教科書に描かれていることをノートに筆記し、それを暗唱して覚えていくからです。声が枯れるほど暗唱すれば、よい成績が取れます。

8月末に「期末試験対策講座」が開かれると、学生たちは「教科書のどの部分が試験にでるだろうか」という関心を持って、3:30-5:00に開講される試験対策授業に出ます。こまったことに、日本語教育が行われている時間帯と同じ時間帯の授業なのです。そのため、8月末から日本語受講生はぐんと減ります。9月になると、在学生受講生は1~2名という状態になり、教員受講生と授業を進めました。

9月から火金には、日本への研究派遣が決定しているヤンゴン大学理系教師のための日本語教育が開始されました。ローマ字による教材を自主作成し、ビルマ語の訳語を付記するテキストを使用しました。さいわい、テキストも学生になじみやすかったらしく、みな積極的に授業に参加しました。

スピーチをしている受講生
授業風景

90分×6回の授業でしたが、最後には出席者それぞれが日本語による自己紹介を披露しました。 「わたしは、ヤンゴン大学の教師です。日本でバイオロジーを研究します。家族は、父と母と私です。どうぞ、よろしくお願いします」という程度の簡単な自己紹介でしたが、いっしょうけんめい暗記して、立派にスピーチができました。

また、最終日に、日本の衣料文化紹介として、浴衣を着る体験授業も行いました。帯板、腰ひもなどが不足していたので、きれいな着付けはできませんでしたが、日本の浴衣を着たセヤマ―(女性教師)は、嬉しそうでした。

最後にみんなで記念撮影
浴衣姿の理系教員

■■■日本語教室だより(8月)■■■

日本語教育インストラクター 稲村すみ代

雨期真っ盛りのヤンゴン。一日に強い雨弱い雨が降ったりやんだりします。教員宿舎の周辺道路の低いところは道路が水没し、川のようになったところもありましたが、大学周辺は、さすがに歩けないような道路はありません。舗装していないところを通ると、足が泥んこになります。

授業開始の午後3時半に、あまりに雨が強かった日、学生出席率はやはり落ちてしまいました。雨の中、教室に濡れながらもやってきた日本語学習者たちは、軒のひさしを打つドラム連打のような激しい雨音にもまけじと、「わたしは、日本の料理が好きです」「わたしは、日本語が、少しわかります」など声をだし、みな熱心に学習を続けていました。

6月7月の2か月間、若いパワーで日本語教育に貢献された田村あき先生は、学生たちに惜しまれながら、8月15日、帰任されました。

日本語教室で、学習者と交流する日本人留学生

8月9月の授業を担当する稲村は、4つのレベルのクラスを引き継ぎました。教科書文型積み上げ授業は、月曜日4課から、火曜日8課から、木曜日5課から、金曜日6課から、という進捗状況です。読み書き指導、ゼロスタートクラスの文字教育は、ひらがな導入が終わったところ。カタカナ導入から入りました。

8月9日にヤンゴンに到着した外語大ビルマ語専攻の1年生10名のうち、日本語教育に興味を持っている学生が日本語授業を見学し、スキット対話の相手役をつとめるなど、授業に参加してくれました。ビルマ語はまだ修行中の留学生たちですが、いっしょうけんめい会話の相手をつとめるなど、日本語学習者と交流ができました。

8月26日水曜日、午後3時―4時、外語大ビルマ語教員で、ヤンゴンGJO立ち上げの中心になってくださった岡野先生が、日本語、日本文化に関する講演をなさいました。ビルマ語での講演に、ヤンゴン大学国文学科の在籍生、先生方、日本からの外語大留学生らが聴講し、大盛況でした。講演では、「こんにちは」「おはよう」などの日本語挨拶言葉を取り上げ、日本人が実際にどのように挨拶をかわすか、友達同士、先生と、など状況を変えて、留学生がロールプレイを示しました。ビルマ語との違いなど、岡野先生のお話に、聴衆はときに大笑いしながら、聞き入っていました。「おはよう」のひとことをとりあげても、ことばの背景に広がる日本文化の豊かさが伝わる内容に、みなたいへん感銘を受けた60分の講演でした。

ヤンゴンGJO図書を眺めている日本人留学生

修了証を授与されるショートステイの日本人留学生
GJO日本語教室で勉学し、日本留学することになったヤンゴン大学女子学生の3人。

■■■日本語教室だより(7月)■■■

月曜・木曜クラスの出席者の数が、どちらも35名程度に安定してきました。6月から少しずつひらがなを勉強し始め、やっとほぼ全てのひらがなを学び終えたので、先日、月曜クラスでは抜き打ちひらがな50音テストを行いました。いきなりのテストにも関わらず、満点の人も少なからずおり、家での努力を感じました。また、4~5人のグループに分けて行ったひらがなカルタは大変盛り上がり、楽しくひらがなを復習することができました。みんなカタカナよりもひらがなの方が好きなようですが(ビルマ文字が丸っこいからでしょうか?)、この調子でカタカナも学んでいってほしいです。

授業で使用したひらがなカルタ

7月半ばに日本大使館で日本映画の上映会が行われました。授業後、火曜クラスの数名の学生と共に、「ひみつの花園」という映画を見に行きました。学生たちは、日本大使館入口で渡された入館証をしげしげと眺め、「この漢字は何ですか。」と質問してくれました。映画鑑賞中も、知っている言葉があると小さい声で呟いてみたり、映画を楽しむだけでなく、常に日本語にも注目しており、学習意欲の高さを感じました。

また、東京外国語大学から寄贈された本や漫画の配架が完了し、ヤンゴン大学GJOは、日本語の本や漫画の図書館としてもスタートしました。学生たちは、突然現れた大量の本や漫画に目を丸くし、興味深そうに手を伸ばしていました。やはり、人気があるのは漫画です。しかし、寄贈された漫画は『うる星やつら』や『YAWARA!』など懐かしいものが多く、学生たちには馴染みのないものだったようです。少しずつ学生たちの興味に寄り添っていければと思っています。

日本語の本を眺める学生たち

知っている日本語を探している様子

各々興味のある本を手にしています

■■■日本語教室だより(6月)■■■

Global Japan Office入口。日本人留学生・日本に興味のある現地学生などたくさんの方に利用いただいてます。

6月に入り、ヤンゴン大学は2学期が始まりました。それに伴い、今学期からの日本語受講希望者が大幅に増えました。特徴としては、1学期はミャンマー文学科の学生が中心でしたが、今学期の受講希望者は多岐に渡り、理系学科からも希望者が来てくれました。また、先生方の希望者も増え、100名を超える大所帯となりました。前学期から引き続き勉強している学生と今学期から始める学生との間にレベルの差があること、時間の制約があること、また日本語教師が1人しかいないことから、クラスを4つに分け、各クラス週に1回、90分の授業を行うことになりました。授業の回数は減ってしまいましたが、その分宿題を出して対応しています。以下がクラス分けの概要です。

初級0=今学期から日本語を学び始める人。これからひらがな・カタカナを学ぶ。

初級1=前学期から引き続き日本語を学ぶ人。ひらがな・カタカナは学習済み。

• 月曜クラス 初級0 約70名
• 火曜クラス 初級1 約15名
• (水曜日は6月限定で奥平先生による日本文化の授業が開講されていました。)
• 木曜クラス 初級0 約70名
• 金曜クラス 初級1 約10名

授業で使用している教材。

日本語に興味がある人がこんなにいるとは思わず、嬉しい限りです。一人一人に目を向けることは難しくなりましたが、授業を手伝ってくれている外大からの留学生たちと協力して、進めて行きたいと思っています。

初級0のクラスでは、90分の中で口頭による文型練習・会話練習と文字(ひらがなから)の学習をします。先日、ひらがなのな行を学習したところで、例として「いぬ・ねこ」を出しました。ヤンゴンには野良犬や野良猫が多くおり、ヤンゴン大学内でもよく見かけます。授業後、教室を出たところで犬がじゃれている場面に遭遇し、学生達が嬉しそうに「いぬ!いぬです!」と言っていました。学んだ言葉を使ってみる。語学学習において大切な方法です。まだまだ知っている日本語は少ないですが、どんどん使っていって欲しい、と思った場面でした。

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