2019年度 活動日誌

3月 活動日誌

2020年3月
GJOコーディネーター 安 昭映

韓国は新学期が通常毎年3月1日に始まりますが、今年は2週間延期した3月16日になりました。が、終息の気配はなく、新型コロナウイルス拡大予防のためにもう2週間延期となりました。韓国外国語大学は学内施設に出入りを制限し、予定していた式典(入学式、オリエンテーション、新入生歓迎会など)はもちろん勉強会などの集団感染の可能性があるすべての行事を中止しました。開かれる予定だった日本関連のイベントもすべて中止となりました。GJOソウルオフィスも拡散予防のため、オフィスの閉室期間を延長することにしました。学生にはSNSやメールでの連絡をお願いしています。

韓国は以前より強化されたソーシャルディスタンス(社会的距離確保)を呼びかけています。GJOソウルオフィスは留学生に安全のために韓国政府が実施しているキャンペーンに積極的な協力を呼び掛けています。

2月 活動日誌

2020年2月
GJOコーディネーター 安 昭映

国際交流基金ソウル日本文化センターでは韓国にあまり知られていない日本文化を日韓の専門家が紹介する企画文化講座を開いています。専門家による講座で正しい情報提供が保証されるので、ソウルオフィスは日本ついて興味を持っている学生に案内しオフラインでの参加をお勧めしています。2020年冬季講座の中に日本の古代史をテーマにした講座がありました。普段から日本の古典文学に興味を持っている学生がいて彼に役立つ講座だと思い一緒に参加することにしました。が、新型コロナウイルスが流行し、拡散予防のため人がたくさん集まるイベントが続々と中止になり、残念ながら古代史の講座も中止になってしまいました。他にも浮世絵展覧会など、楽しみにしていたイベントも中止されました。

韓国疾病管理本部の対応マニュアルに従い、ソウルオフィスに用件がある場合、オフィス訪問は控え、まずはコーディネーターとメールでやり取りするように案内しました。一日でも早くこの事態が収束することを願います。

<国際交流基金ソウル日本文化センターのホームページ:講座中止の案内>
<韓国疾病管理本部の対応マニュアル:新型コロナウイルス予防案内の張り紙>

1月 活動日誌

2020年1月
GJOコーディネーター 安 昭映

『わからないことがあったら私に聞いてください。特にお友だちと「多分…~なんじゃない?」で勝手に解決しないで私に聞いてください。』私が日本語を勉強する学習者たちにいつもお願いすることです。質問をまとめて聞いてもいいし、その場で解決したければ遠慮せずSNSで聞くことをお勧めしています。

冬休みに突入してオフィスに質問に来る学生よりSNSで質問する学生が増えました。テキストに載っている文章の意味やニュアンスの違いに関する質問がほとんどですが、J-pop歌詞の恋愛語彙や日本語表現の質問があったりするので質問を受ける側も面白いです。

学生とのSNS交流の内容は日本語の勉強だけではありません。勉強ぶりを自慢したら励ましてあげることで学習モチベーションの向上の役割をします。日本関連イベントの最新情報の窓口にもなります。厳選した日韓ニュースを紹介して日本社会文化の教養や知識を培うようにしています。

日本語の「三日坊主」と同じ意味の「作心三日」という言葉が韓国語にもあります。「心を作る」という言葉のように一つのことを続けるためには本人の意志が大事ですが、周りの応援も心を作る原動力の一つだと思います。冬休み中も勉強に励んでいる学生をサポートし応援していきたいと思います。

<やり取りの写メ>

12月 活動日誌

2019年12月
GJOコーディネーター 安 昭映

6月に動詞活用に困っている学生のために動詞活用カードを作って配布したのがとても好評です。学習効果はもちろん、友だちと一緒に遊び感覚で勉強することで勉強からのストレス軽減の効果もあるそうです。ある学生が「初めからこのような学習方法を使ってたらストレスもなく苦労せずに数字が覚えられたかもしれない」と話していたので、基礎ステップから友だちと一緒にする学習方法を使ったら自然と「読み書き聞き話し」が身につくのではないかと思いました。

仮名をマスターした学習者が先ず学ぶのが「名詞」、それから「数字」です。そこで、その間使えるカートを作ることにしました。全部で8枚のカードを作りました。全世界のいろいろな地域の人々、多様な職業を持っているキャラクターに構成して最低8の国と職業は覚えるようにしました。

表にはかわいい絵のキャラクターを取り入れて視覚効果かつロールプレイングができるようにしました。名前を覚えるのに力を無駄遣いしないように聞き覚えのある名前にしました。「私は(名前)です。」「この/あの人は(名前)さんですか。」「はい、そうです。/いいえ、(名前)さんではありません。」の練習ができます。国旗の絵で「(国)人です。」、「(国)から来ました。」などの練習ができます。職業の絵では「お仕事は何ですか。」に関する会話の練習ができます。これで一端「名詞」の練習はマスターできます。

次は「数字」です。0から9まで一桁が言えるようになったら電話番号を活用します。Q:「(名前)さんの電話番号は何番ですか。」A:「***の****です。」の会話文で練習をします。その次は二桁の数字です。「名前」の隣に(年齢)を書きこみました。「おいくつですか。」という質問から会話文を作っていき数字の練習をします。20歳は「はたち」と言いますので、練習のために入れました。

日本語は1日~10日、いくつかの日付は特別な読みをするので外国人からすると面倒なステップの一つです。それは誕生日の会話文を活用して克復します。日付をマスターしたら最後は時間です。助詞「~から~まで」を使ってスケジュールを話します。スケジュールが話せたら「今、何時ですか。」は楽勝でしょう。せっかく「~から~まで」を習いましたので、一つステップアップして家から学校か会社までの所要時間の練習も兼ねます。「家から学校まで(交通手段)で(所要時間)かかります。」の疑問文まで作れたら成功です。数字の聞き取りは非常に難易度が高いです。自分から話し、相手から聞くという練習を重ねることで聞き話し効果が期待できます。

動詞カードと同じく、わからなかったらすぐ答えが確認できるようにカードの裏に解答を書いておきます。語彙の漢字表記と発音がわかるように漢字と振り仮名で表記しました。口にしたのを文字に移す練習をするときは解答紙にも活用できます。

名詞と数字をマスターするまで毎回カードを変えるとしたら学生一人が8枚のカードを全部活用することができます。動詞カードのように、私が説明した使い方以外に学生が独自に工夫して活用すると思います。このカードも日本語を勉強し始める学習者に役立ったらうれしいと思います。

<表>
<裏>

11月 活動日誌

2019年11月
GJOコーディネーター 安 昭映

最近の日韓関係は政治や経済において決して順調とはとても言えないのが現状です。しかし、少なくとも、私が会ってきた学生たちはみんな両国の関係改善を望んでいます。そんな中。11月韓国外国語大学では立教大学の鈴木彰先生をお招きして「戦争被虜人「偽善」の足跡と環境」というテーマでセミナーを開きました。「偽善」とは17世紀の薩摩藩を舞台とする戦争捕虜を指しますが、文献から朝鮮の人々の姿のぞいてみるのがテーマです。彼らにこのセミナーを紹介しましたが、全て日本語で行われるという点、大学生には少し難しいテーマである点など難しい点があったので私が参加して彼らにまとめて教えてあげることになりました。

2時間にわたりセミナーが行われました。一般人向けのセミナーではなかったので、すべて日本語で行われ、背景知識がなければ理解しにくい内容でした。しかし、文献に残されている朝鮮人の記述は今の日韓関係を考えさせられました。善かれ悪しかれ日韓は昔から離れても離れない関係であること。私たちが一般的に知っている知識が今までの日韓関係のすべてではないということを知りました。まだ広くは知られていない日韓の歴史で、鈴木先生の愉快な説明はタイムマシーンに乗って当時を旅行する気分にさせました。

さすがに2時間の話を全て学生に詳しく細かく説明するのは無理でしょう。しかし、私たちが今まで知らなかった歴史や「平家物語」について教えてあげたいと思いました。このセミナーに参加できなかった学生が内容を楽しみにしています。彼、彼ら以外の学生たちに昔話のように面白く伝える工夫をしたいと思います。

<セミナー中>
<学内掲示板のセミナーポスター>

10月 活動日誌

2019年10月
GJOコーディネーター 安 昭映

GJOソウルオフィスは韓国に留学している学生だけでなく、留学予定者のサポートをしています。留学生活で困っていることやランゲージエクスチェンジのお友だち作りなど、不便のない楽しい留学生活が送れるように生活に関わっていることをサポートしています。

ある留学予定者からサポート要請のメールが一通届きました。留学の手続きに何らかのエラーで困っているのだが、入学担当者とも連絡が取れないということでした。GJOオフィスでは直接対応できない内容ですので、韓国外国語大学(HUFS)の方に問い合わせることにしました。HUFSは留学に関する業務を担当している部署が何か所かありますが、その中でも入学に関する業務をしている部署、「国際入学管理チーム」があります。直接訪問して相談することもできますし、電話やE-mailの相談も行っています。先ずは、留学予定者からのE-mail内容を電話で問い合わせました。スタッフの方はとても親切で、エラーの解決方法を教えてくれましたが、残念ながらエラーは改善しませんでした。翌日国際入学管理チームに訪問しました。担当者の方に今までの話をしたらエラーの原因や解決方法を詳しく説名し紙にも書いてくれました。また、メールの連絡が取れなかったことについては毎日メールチェックをしてもれなく対応しているが、サーバー上の問題があったかもしれないと担当者に直接メールできるように名刺もくれました。早速留学予定者の方に紙と名刺の写メと一緒にメールをしました。

留学すること、海外で生活するということは旅行とは違う期待や不安を抱いて挑むことだと思います。しかも準備の過程で行き詰まったりしたら不安感は高くなるでしょう。そのような時、頼りになる誰かがいると不安感は消されると思います。今回の件で、留学生だけでなく留学予定者にも役立つことができてとてもうれしかったです。また、迅速な対応をしてくださった学校のスタッフの方々もとても感謝しました。これからもGJOソウルオフィスは留学生の楽しい留学生活のためにサポートしていきたいと思います。

<HUFSの国際入学管理チームオフィスの入り口>

9月 活動日誌

2019年9月
GJOコーディネーター 安 昭映

毎年9月に日韓両国で『日韓交流お祭り』が開かれています。民間交流の代表的なイベントである日韓交流お祭りは今年で第15回を迎えました。大勢の学生に楽しんでもらうために日韓交流お祭り開催の案内はもちろん、ボランティア募集の案内も今年の夏からしてきました。

日韓関係が政治的に冷え込んでいるのでちょっと心配でしたが、会場は熱いエネルギーで満ちていました。持ち物検査などセキュリティーは厳しくなりましたが、会場の中は平年のようににぎやかでした。着物体験とか伝統遊び体験の体験系のブースは大人気でした。エプソンではお名前シールが作ってもらえるので行列ができました。バンダイブースはおもちゃ体験ができて子どもたちに人気でした。長崎県ブースはうどん、カステラなど試食イベントをしていていました。他のブースも面白い催し物で目を引きました。

お祭りに参加した学生は「去年参加して楽しかったので今年はボランティアとして参加したかったです。募集に落ちて残念だったけど来年も挑戦したいと思います。」「おととしここでコスプレ参加した時を思い出します。その時一緒に参加した友だちが今年末兵役を終えて帰ってきます。来年また一緒に参加したいです。」「着物体験楽しかったです。インスタにアップしたいけど…早く日韓関係が改善してほしいです。」「実は今日本と韓国の仲が悪いからここに来るの少し迷いました。でも来てよかったです。政治が解決できないこと、一般市民は解決できる力を持っていることに気が付きました。」と感想を述べました。

みんなの感想を聞いて今のようなときこそ触れ合う機会をたくさん作るべきだと思いました。これらのイベントを通じてお互い理解し合い、彼らに明るい未来の日韓関係を築いていってもらいたいです。


8月 活動日誌

2019年8月
GJOコーディネーター 安 昭映

2005年韓国ソウルで日韓国交正常化40周年を記念に宝塚歌劇団の初公演が開かれました。当時日本ドラマ好きの中では宝塚歌劇団出身の天海祐希は有名でしたが、宝塚歌劇団はあまり知られていませんでした。しかし、団員全員が女性であること、女性が男性役を演じること、華麗な舞台などは劇場にいた韓国人観客の印象に残りました。

そこで、元タカラジェンヌ神谷彩さんが宝塚歌劇団についてソウルで講演を開くという情報を聞いて普段日本文化のコンテンツに興味を持っている学生たちと受講申し込みをしました。元タカラジェンヌが話してくれる宝塚歌劇団の歴史、舞台のウラ話、経験話、ジェンヌたちの生活の話はとても面白くて1時間があっという間に過ぎました。その中でも日本唯一のシステムを持つ歌劇団だということはとても興味深かったです。決まった時間をオーバーするくらい質疑応答時間も熱かったです。

私個人的にはタカラジェンヌならではのはきはきとしたしゃべり方もとても魅力的に感じられました。一緒に参加した学生たちは「女性が女性役を演じるのもいいけど、女性が迫力のある男性役を演じるのはガールクラッシュでカッコイイ。動画じゃなくて実際見てみたい」、「講演に来る前に宝塚歌劇団について調査をしてみた。たくさんの歌劇団の一つというより世界唯一のお芝居ジャンルだと思う。海外公演もやっていると聞いた。いつか日韓関係が改善したら韓国にも来てほしい」、「知らなったジャンルについて知ることができて有益な時間だった。韓国もガールクラッシュが流行っているからおばさまのファンが多いのが理解できた。女性が男性役を演じるのは両性の魅力が同時に出るので面白いと思った。階段で踊る場面は絶対見てみたい。」と感想を述べました。

よく知られているコンテンツもいいが日本独特のコンテンツに触れる機会があればぜひ参加したいので情報提供を続けてほしいという要請があったので、これからも積極的に良質な情報を案内していきたいと思いました。

7月 活動日誌

2019年7月
GJOコーディネーター 安 昭映

9月に開かれる交流会のカードニュースの制作のために日本語学科学生会の担当者と打ち合わせをしました。先々月、交流会を開く前にSNSで前もって交流を始めることについて話し合い、それからも募集や運営の仕方、イベントなどについて協議してきました。

交流会の目的は日本人学生には韓国の友だちに留学生活を助けてもらう、言語で授業に困らないように(レポートや発表など)韓国語の表現を教えてもらう、韓国文化のイベントに一緒に参加し理解を深めるなどせっかくの留学生活を充実にすることにあります。韓国人の学生には学校の授業やネットで得る間接的な体験の他に、実際韓国語を勉強する日本人の友だちとの付き合いから直接的に言語、文化への理解を深めてもらうためです。根本的には交流会を通じて楽しい大学生活を送り、いい思い出をたくさん作ってもらうのがGJOと学生会の最大の目標です。

申し込みの方法はグーグルフォームで、チャットルームの管理と韓国で開かれるイベントの紹介は学生会とGJOが協力することにしました。これらの内容をまとめた交流会広報を学生会の制作担当者に9枚のカード形式で作ってもらいました。GJOコーディネーターのインスタ(https://www.instagram.com/p/B0iWop7jGTi/?igshid=qzojmrxf7j5o)にアップしました。今回の交流会が成功し、今後も留学前から帰国してからも持続的な交流ができるように力を入れたいと思います。

6月 活動日誌

2019年6月
GJOコーディネーター 安 昭映

日本語学習者は仮名を習った後、初めに接する文法は<名詞+です>で、その次に<動詞+ます>を習うのが一般的な順番です。学習者が動詞を勉強するにあったて最初に行う作業は1・2・3グループ(五段・一段・サ行・カ行動詞)に分けることです。グループ分けができなければ動詞の活用ができないので、グループ分けはしっかりしておかなければなりません。そこで、学習者が楽しくてわかりやすい方法でグループ分けが習得できるように動詞ドリルカードを作ってみました。実は仮名を習得して間もないのに漢字という慣れてない文字も同時に覚えるので学習者のストレスはかなり高いです。なので、カードにはあえて平仮名だけを使いストレスを抑えると共に直観的にわかるようにしました。

ワンセット36枚を作りました。語彙は初級コースの基本動詞から選びました。表側は日本語の動詞を大きく入れました。そして裏側の右上にはグループを表す数字を入れて裏返したらすぐ答えがわかるようにしました。中央の上段に韓国語訳を入れて意味も覚えられるようにしました。その下には<ます形>と<て形>を入れて各活用を勉強する時にもカードが使えるようにしました。カードの草案には<ない形>と<ば形>もありましたが、あまりにもたくさんの活用形を入れてしまうと混乱してしまう恐れがあるので外しました。

カードの使い方は次の通りです。

①先ずは語彙の意味は考えないで文字の形にだけ集中します。カードを表側にしてランダムに並べて1・2・3グループに分けます。分けたカードを裏返して正しく分けたか確認します。完璧に分けられるまで繰り返します。

②分類ができたら<ます形>に活用します。①のようにグループ分けをしてから<ます形>に活用します。カードを裏返して答えをチェックします。正解だったら基本形とます形を読み上げます。この作業で語彙の意味も一緒に覚えます。<-ます>を<-ました・-ません・-ませんでした・-ましょう>にして練習します。活用に慣れたら単語を使って主語、目的語、副詞などを足して文を作ってみます。

③<て形>に活用します。<て形>を習う時期にはカードの語彙はもう慣れているので、カードの語彙に自分で漢字も書き添えます。<-て>を<-た・-たり>にして練習します。活用に慣れたら単語を使って主語、目的語、副詞などを足して文を作ってみます。

カードを作ったきっかけは専攻者でない場合、漢字に難渋し初級の段階でギブアップしてしまうことが少なくないからでした。一人でも使えるし、友だちとクイズに使えるので「読み・書き・会話・聞き取り」に役立つと思います。実際、初級学習者に配布したところ心の負担が減り、習得の速度が速くなったのがわかりました。形容詞カード、新しい語彙のカード、<ない形><ば形>カードなど活用ドリルカードのリクエストがありました。今回のカードが好評だったのでドリルカードだけではなく日本語学習に役立つ教具を工夫していこうと思います。

<カードの表側>
<カードの裏側>
<例示(上:表、下:裏>

5月 活動日誌

2019年5月
GJOコーディネーター 安 昭映

韓国外国語大学の日本語学科学生会とGJOソウルオフィスが共同主催する交流会が今年で3年目を迎えます。過去2回の交流会を振り返ってできのよかった点も、見直しが必要な点の情報収集もできました。それを踏まえて今年の交流会について日本語学科学生会の中で様々な意見やアイディアがありました。去年一緒に交流会を準備した担当者朴さんがソウルオフィスにその内容を伝えてくれました。

まず一番の問題点として交流会が年に1回だけ開かれることから短期留学生などタイミングが合わないと参加できない留学生が発生することが挙げられました。二番目の問題点としては帰国を目前としている学生の場合、韓国でのランゲージエクスチェンジなどの交流が続かないということでした。これらの問題点を克服するために交流会の場で初めて交流をするのではなく、留学が決まった日本人の学生に韓国に来る前から交流会の参加申請を受けてまずはSNS(ライン/カカオトーク)での交流から始める方法を考えました。そしたら韓国に来てすぐに韓国の友達ができますし、大勢の人数が参加するので広い関係を築けるからです。このようにSNSで先に交流を始めることにしたら、交流会は今まで通り初めての学生を招待すると同時にその時までSNSで交流をし続けて学生たちのパーティの場にもするというアイディアもありました。

今回話が出た交流会の形は新しい試みなので良い点もあれば私たちが見逃しているところや修正が必要な点もあるはずです。お互いその点については承知済みでこれからも遠慮なく意見交換することにしました。

交流会はソウルオフィスにとっても一番大きい行事なので、常に学生会と意見を交わしています。特に、留学生対象の広報はGJOソウルオフィスの担当なので、大勢の留学生に知らせる一番いい方法は何か工夫しています。今回学生会側からいいアイディアを出してもらったのでソウルオフィスも日韓の大学生にとって実際役に立つイベントになるように準備したいと思います。

4月 活動日誌

2019年4月
GJOコーディネーター 安 昭映

現在、韓国の大卒就職率は62%と過去に比べ低くなるばかりで、海外に目を向ける大学生が増えてきています。実際、本屋へ行ったら日本就職関連の書籍や日本語教材コーナーで大学生をよく目にします。日本での就職のために日本への留学を考慮する大学生も少なくなく、中には日本語以外の専攻者もいて日本就職や日本留学について興味を持ってGJOソウルオフィスに相談に来ます。なので、GJOソウルオフィスは常に日本語勉強法指導や日本留学・就職相談を続ける同時に日本語能力試験案内や日本就職韓国駐在の日本関連団体が主催する日本就職や日本留学フェアを積極的に紹介しています。

4月14日、韓国ソウルCOEX(総合展示場)で大学新聞社主催の「日本留学・日本就職綜合説明会」が開かれました。GJOに相談に来ている学生とHUFS日本語学科学生会に説明会の案内をしました。今回の説明会は日本学生支援機構の韓国事務所が韓国語で日本留学一般情報及び奨学金の相談をするので具体的に留学や就職の計画が立てられる機会になりました。

説明会に行った学生は「フェアでいろんな話を聞いて日本語勉強のモチベーションが上がりました。」、「日本就職について実体が見えないので半信半疑だったが、就職先を国内に限定せず海外まで範囲を広げて準備したいと思いました。」、「浴衣体験コーナーで浴衣を着て写真も撮れたので楽しかったです。」、「もう少し多くの大学や企業が参加したらよかったと思います。またこのような説明会が開かれたら紹介してもらいたいです。」、「ぼくの場合就職はまだ先の話ですが、日本語を勉強しておいたほうが将来のためにもいいと思いました。」、「日本就職に興味がなかったんですが、友だちについてきてみました。就職への視野が広くなった気がします。」と感想を述べました。

政治的に日韓関係が冷え切っている中、民間では就職や留学などの多様な形で日本との付き合いを広めていく動きは喜ばしいことだと思います。国の未来である若者が日本留学や就職を準備する過程のなかで日本への理解を深め日本を経験したら両国の未来は明るいはずだと思いました。

このようなフェアはソウルと釜山(プサン)で年に何度も行われますしGJOが提供しきれない情報も案内してもらえるのでこれからもたくさん活用していきたいと思います。

PAGE TOP