2017年度 活動日誌

3月 活動日誌

2018年3月
GJOコーディネーター 安 昭映

1.日本語教育

韓国の3月は入学シーズンであり、学期の始まりでもあり、立てた計画を始める時期でもある。韓国においても日本語の需要が高くなってきたので日本語を学びたいという学生が増えている。日本語学習を希望する学生を対象に五十音図を1週間の間覚えるようにした。一週間後集まったときは、日本語の勉強が退屈に感じないように「読める!しゃべれる!楽しい!」気分になるように文法に先立って挨拶を勉強した。表には日本語、裏には韓国語を書いたカードを配り、二人一組にセッティングして読めるカードを反したりカードの対を探したりゲームを通じて覚えた五十音図が読めるようにし、相手と言葉を交わせるように練習した。ある学生は「授業を始めるときの自分の中の日本語は五十音図だけだったが、一時間で日本語が22の文が読めてしゃべれるようになるなんて不思議です。」と一生懸命覚えた文字が読めて、その文字を組み合わせて挨拶の言葉にする喜びはなかなか大きいようだ。授業後、私には日本語で「さようなら、ありがとうございます。」と挨拶し、友達には「おつかれさま、じゃあね」と楽しそうに挨拶を交わしていた。

書いたり読んだりばかりする一方通行の日本語ではなくて、目標にしている意思疎通ができる楽しい日本語を楽しませることができて私もうれしかった。

2.ランゲージエクスチェンジ

先月、ランゲージエクスチェンジマッチングをした学生たちに会った。韓国側の学生がもう一人の学生を招いて3人で勉強をしているそうだ。お互い勉強していてわからないことを質問したりするのだが、その度どうしても答えられない質問があって、自分の言語が「ここまで難しかったか!」とわかるようになって自分の言語にも関心を持つ機会となったという。さすがに専門的な説明なしでは解決できない質問がいくつかあって困っているようだったが、たまたま日本語と韓国語を両方教える仕事に携わっているGJOソウルオフィスコーディネーターが疑問を晴らした。彼らが会うとき私がいつも合流するのは難しいので、わからないのがあったらいつでもラインなどで私に質問して解決することにした。みんなの目標が達成できるように今のようにずっと頑張ってほしい。

2月 活動日誌

2018年2月
GJOコーディネーター 安 昭映

1.ランゲージエクスチェンジの紹介

去年開かれた交流会に参加できなかった東京外国語大学の留学生からランゲージエクスチェンジの紹介の要請があった。丁寧な韓国語を駆使する優秀な学生だった。GJOに声をかけている韓国人の学生のうち、「教養科目として日本語を授業をとったのがきっかけで日本語が好きになった。今は初級だけど日本語が上手になってフリートーキングもできるようになりたい。助けてほしい」と言っていた学生がいたので二人を紹介することにした。

二人の連絡先を渡したらカカオトーク(ラインの韓国バージョン)で話したりお茶したりしながらお互いの興味を話したり勉強を助け合ったりしたそうだ。二人からとてもいい経験になったと感謝の挨拶が届いてとてもうれしかった。

2.SNS開始

ランゲージエクスチェンジの紹介の要請から気づいたのが、日本人の留学生も韓国人の学生も意外とランゲージエクスチェンジのお友だちを作りたいけど相手を手配するのがなかなか難しいということだった。ランゲージエクスチェンジだけではなく、日本語学習や韓国での留学生活でいろいろ困っていて助けを求めている学生もいるはず。SNSを始めたばかりだが、これを通じてGJOを知らせて多くの日韓の大学生に貢献していきたいと思う。

1月 活動日誌

2018年1月
GJOコーディネーター 安 昭映

ソウルオフィスSNS(ソーシャルネットワークサービス)開設

去年まではTUFS留学支援共同利用センター、韓国外国語大学日本語学科の学生会、韓国駐在日本機関からの協力と学生の紹介を中心にイベントや日本語教育を行ってきた。韓国は恵まれたIT環境にあるだけにSNSでアピールすると助けを求める学生をサポートできるのに…とずっと思ってはいたが、コーディネーターの私がSNSが苦手なためになかなかSNSに手を出せなかった。ところが、去年行われた交流会を後から知った多くの学生が今度の交流会はぜひ参加したいので日程が決まったらぜひ教えてほしいという要望があった。それをきっかけに日本に興味を持っている学生や韓国に来ている留学生にソウルオフィスをもっと知ってもらい、ソウルオフィスは彼らの要望に応じて役立ちたいという気持ちでSNSを開設することに。

フェイスブックやツイッターなどいろんな種類のSNSがあるのだが、1.現在大学生に最も人気のあるSNS 2.大学生が情報を検索する時よく使うSNS 3.明瞭に情報が伝えられるSNS 4.初心者の私が使いこなせるSNS この四つの要素を調査して考慮した結果、インスタグラムで発信していくことにした。ありがたいことにインスタグラムが上手に使える学生に使い方を教えてもらって、他人の助けがなくても一人でできるところまで上達した。そしてやっと自分でビジネスプロフィールのアカウントまで作れるようになり、ついに仮オープンに成功した。

今後の計画は新学期に合わせて3月からは日本に関する情報や韓国の留学生活に関する情報を本格的に発信していくこと、最終的にはソウルオフィスが大学生の日韓交流に貢献する情報源の一つになりたいと思う。

12月 活動日誌

2017年12月
GJOコーディネーター 安 昭映

ほとんどの韓国の大学は遅くても12月の3週目まで期末テストが終わり、そこから翌年の2月の最後の週まで冬休み期間になる(*韓国の新学期は3月から)。普通は休みが始まる前に休みの計画を立てたりするのだが、冬休みの間は年が明けるので新年に向けての計画も一緒に立てる。毎年その計画の中に日本語の勉強の項目を入れる学生もかなりいる。今まで続けてきた勉強にさらに励む学生もいれば、日本語専攻ではないが未来のために日本語を勉強し始める学生もいる。

韓国人の学生が日本語を勉強する時の一番苦労するのが漢字で、だからこそ冬休み期間中に漢字をたくさん覚えたいという初級者のリクエストがあった。特に初級コースで漢字のハードルを克服できなければ日本語自体を諦めてしまうパターンが多いため、どうすれば途中でやめない、かつ効率的に覚えられるかなと考えてみた。暗記には「繰り返し」を超える方法はないということと、漢字の訓読み・音読みの概念が理解できること、一つの漢字の訓読み・音読みを一目で把握し覚えることを考慮して日本人の小学生が学ぶ『漢字ドリル』を活用することにした。ありがたいことにネット上に無料で配布するドリルがあった。日本のサイトですべて日本語の表記だったので私がクラウドにダウンロードしてその住所を共有した。

しかし、ファイルは全部日本語で使い方がわからない、しかも冬休みで帰省したりスケジュールが合わなかったりしたのでビデオ通話でファイルを見ながら説明することにした。訓読みと音読みの概念、ひらがな表記は訓読みでカタカナ表記は音読みだということなど、ドリルでの勉強法を教えた。訓読みの韓国語の意味を辞書で引くのもいい勉強になるので、それは学生自ら辞書で調べてもらうことにした。インターネット授業に慣れている世代なのでビデオ通話での説明にも抵抗がなかったし、学生はリアルタイムで質問ができて、私は正しくできているかも目で確かめられてとてもよかった。

ただ、韓国語の漢字は一つの文字当たり訓読み・音読みを各一つだけ持っているので、日本語の漢字のように漢字一つも文字がたくさんの訓読み・音読みを持っているのは難関だとみんな口をそろえて言った。

スタートは小学生のドリルで漢字を覚えるコツ、漢字の実力を鍛えてから中級へ進もうと励ました。もし、質問ができたり確かめたいのがあったりしたらビデオ通話をすることにした。漢字に負けないで最後まで頑張ってほしい。

11月 活動日誌

2017年11月
GJOコーディネーター 安 昭映

1.ランゲージエクスチェンジの企画

先月無事交流会が終わった。交流会に参加を希望したが、人数制限のため参加できなかった韓国外国語大学日本語学科の学生もいて都合が合わず参加できなかった留学生もいたので彼らのためにできることがないのか考えてみた。1:1または1:nでランゲージエクスチェンジをして小さな交流会の場を作るのはどうかと思い、日本語学科学生会の交流会担当者に提案しその打ち合わせをした。11月はちょうど新しい学生会が出帆する時期なので詳しいスケジュールや希望者募集などは学生会の選挙などが終わった12月以降にまた打ち合わせをして決めることにした。

2.語学研修の相談

東日本大震災以来、日本に対する興味が落ちていたが、ここ最近は人気が上がりつつある。その理由の一つは「日本は今職場売り手市場だ」というニュースが韓国メディアによく取り上げられていて就職難の韓国から日本に目を向ける人が増えたからだ。そのためか語学研修留学についての相談が多くなった。TUFSショートステイプログラムなどを紹介し、機関の歴史やカリキュラム、信頼度、知名度に基づいて学校選びをするように案内している。やはり就職を念頭に置いて相談する学生が大半で、短時間で日本で働けるレベルにまでアップする一番の方法を求めるケースが多い。

3. 日本語能力試験

韓国で12月3日日本語能力試験が開かれる。日本企業への就職を目指している韓国の学生には必須条件の一つが日本語能力試験なので試験勉強に励み11月は今まで勉強した内容をまとめたり、自分の実力を模擬試験で確認する。年に2回だけの試験なので、今回落ちたらまた半年を待たなければならないので後がない学生もいたりする。例年通り試験が近づくにつれてあと1か月の勉強方法の悩みとか、合格のプレッシャーで不安になったりして相談にくる学生がいる。100%点数が取れなくても70%以上だったら合格できるので「完璧」を目指さなくてもいいと安心させたり、とにかく模擬試験をたくさん解くことを念押しした。みんな勉強した甲斐があってほしい。

10月 活動日誌

2017年10月
GJOコーディネーター 安 昭映

韓国外国語大学日本語学科の学生会(以下、「学生会」)とGJOが共同で主催する交流会を10月26日開催した。 交流会を開催するためにGJOは東京外国語大学の留学生及び他校の留学生を招待し、学生会は韓国人学生の参加希望者を募集した。予想より多くの韓国人学生が交流会に参加を希望したが、残念ながら全員参加はできずその中から選ばれた20人が参加することになった。日本人の留学生は東京外国語大学や大阪大学や福島大学の学生合わせて10人が参加し、今年の交流会は30人が参加した。

学生会が会場の手配とドリンクとおやつの準備をしてくれた。スタートは韓国外国語大学の講義室に集まって5つのグループに分かれて自己紹介やあいさつを交わした。元の計画は30分ずつグループをローテーションして参加者全員とあいさつをする予定だったが、2時間では時間が足りないほど話が盛り上がったので最初に決まったグループのままで交流会を進めた。 みんなは交流会の間、これからも交流し続けるためにお互いメールアドレスやSNSを交換した。

それから食事会に移動した。場所は韓国外国語大学前にある焼き肉屋(サムギョプサル)で、ここでもグループごと食事をして交流会は終了した。

今回の交流会で付き合いが終わってしまわないように、学生会がイベントを企画した。交流会で付き合った友だち(グループ)でまた集合して遠足に行くグループには3万ウォン(約3千円)相当のプレゼントをすることになった。

残念ながら今回の交流会の参加を希望したが、選ばれなかった韓国人学生が、参加者より多く、彼らは次の交流会の参加を希望しているし、日本人の留学生側も韓国人学生との出会いの場ができてうれしいと評判だったので、GJOは学生会と今までの年に1度だった交流会の回数を増やすことと、交流会を定例化することを相談中である。

多くの日韓の学生が交流会を通じてお互いをもっと理解する機会となり、また個人的には楽しい思い出の一つになるイベントであってほしい。

交流会

食事会

9月 活動日誌

2017年9月
GJOコーディネーター 安 昭映

*日韓交流お祭り

今年もソウルCOEXで日韓交流おまつり(http://omatsuri.kr/)が開かれた。日本の自治体や企業がたくさん参加して日本の最新情報を手に入れたり文化を体験できるので、韓国人が日本を五感で感じることができる大きなイベントだ。今年はボランティアを募集する6月から前もってこのイベントを広報したりボランティアも勧めたりしたので、去年より大勢の学生が日韓交流おまつりに来た。

ブースや催しの内容は去年とほぼいっしょだったが、日韓交流おまつりの見学が初めてだった学生たちには魅力的だったようだ。韓国人のほかにも韓国に滞在している日本人もたくさん来てとても賑やかだった。

着物体験、おもちゃ体験、最新技術体験、フォトゾーンなどの体験ブースは長い行列ができて体験順番までの待ち時間もかなりかかった。5〜6時間かけて見回っても会場の全ての体験はできないぐらいだった。

ステージのプログラムも豊富で見たいプログラムの時間に合わせてステージで公演を見た。韓国ではなかなか見ることのできない日本伝統の公演はもちろん、無料では見ることのできない韓国チームの公演も見ることができた。

日本食ブースがあって間食をしながらお祭りを見学したのだが、とても人気で昼すぎにはもう売り切れで閉めたブースもあった。

《感想》

−1日は短い。朝から来たのに全部は体験できなかった。もう一日開いて欲しい。

−日本文化について興味があったのだが、日本へ行かない限りは間接体験しかできないと思っていた。でも日韓交流おまつりで着物を着たり日本のキャラクター人形を頭にかぶって写真を撮ったりできて楽しかった。

−思ったよりは催しが貧弱な感じがする。企業広告も多すぎる。アイテムがもっと豊富だったらよかったかも。

−コスプレに興味があるんだけど、一つの場所でたくさんのコスプレが見られてまるで原宿に来ている気分がした。

−自治体ブースのほとんどが観光広報目的で、地域についての情報が得られなかったのが残念だった。

−日本の最新技術のプリンターで携帯の写真をプリントしてもらって、不思議で楽しかった。自分の顔が写っているカレンダーは記念になった。

−日本人のボランティアの韓国語がとても上手だったのがとても印象に残る。彼らにとって外国語のはずなのにびっくりした。

−彼女の誘いで仕方なく来たんだけど、イ・ナギョン国務総理が祝辞するの見てこのイベントの規模を実感した。彼女と着物の写真が撮れてよかった。

−さすがアニメやキャラクター商品は日本が進んでいることを目で確かめた。プラモ体験は本当にしてみたかったのに行列が長くてできなかった。韓国にけっこうなコスプレ人口がいるとはショッキング。

日本チームの伝統公演
企業からのお土産
おもちゃ体験
日韓交流おまつり会場の入り口
着物体験

8月 活動日誌

2017年8月
GJOコーディネーター 安 昭映

1.交流会の準備

韓国外国語大学日本語学科の学生会と日韓交流会の打ち合わせをしている。日本側の参加者の募集はGJOで、韓国側の参加者募集は学生会ですることにしたので、韓国に来ている留学生にメールで1次案内をした。参加を希望する学生が大勢いたので今年の交流会の規模が去年より大きくなって友だちをたくさん作れる場になってほしい。

時間や場所の手配をしていて10月には開けるように学生会でがんばっている。

2.在韓国日本広報文化院の『2017夏日本文化紹介展』の特別公演観覧

日本広報文化院の『2017夏日本文化紹介展』は色々な文化体験プログラムがあるが小学生向けの体験が多いほうだが、大人が楽しめる2つの公演体験プログラムがあったので、メールで観覧の申し込みをして学生たちと見に行った。

1つ目は音ものパフォーマンスユニット・パオパオ堂と太平洋の大道芸ショーで観客と出演者と一緒に楽しむ公演だった。主に音楽やパフォーマンスで構成されていて、言葉がわからなくても楽しめる公演だった。パオパオ堂の公演は韓国でも有名な日本のアニメーションの主題歌や世界的な映画のOST(オリジナル・サウンドトラック)が中心で、フィナーレは韓国の歌が流れて観客がみんな立ち上がって拍手しながら一緒に歌った。

大道芸は観客と大道芸人が一緒に呼吸する公演だった。観客はひやひや見ながら成功したら歓声をあげたり大きな拍手を送ったりするなど、公演場にいるみんながひとつになって公演を楽しんだ。

次の公演は尺八、箏、三味線を演奏する『日本の風景コンサート』で、韓国ではなかなか接することのない楽器の公演だった。実は日本文化公報院では箏教室を開いていてこの教室のために出演者の富元清英先生がわざわざ韓国までいらっしゃるそうで、今回はその教室のお弟子さんが実力を披露するコーナーもあった。曲名だけだと音楽を理解するのが難しかったかもしれないが、司会者の解説があって風景を想像しながら聴くことができてよかった。

残念ながら文化展の期間がちょうど夏休みのシーズンと重なって多くの学生たちと行けなかったが、せっかくなので来年はもっと多くの学生と見に行きたいと思った。

*参加した学生の感想

「遊園地でパオパオ堂や大道芸のようなパフォーマンスは見たことがあるけど、衣装とか道具とかが日本風で遊園地で見たのとはまた一味違った」

「箏教室があるのは今日初めて知った。もし機会があればぜひ箏教室に通いたい。韓国も箏に似ている伝統楽器(コムンゴ)がある。昔から日韓は共通点をたくさん持っている仲だな~と思った。」

「伝統音楽の旋律が韓国のと似ているようで似ていない。文化の相違点と共通点の境界が興味深い」

「公演のスケジュールと合わなくてパオパオ堂と大道芸の公演だけ見たが今度は箏の公演もぜひ見てみたい。日本人独特のまじめでパワフルな振る舞いはとても印象に残った。」


太平洋の大道芸ショー

音ものパフォーマンスユニット・パオパオ堂


日本の風景コンサート

7月 活動日誌

2017年7月
GJOコーディネーター 安 昭映

1.2017年夏日本文化紹介展:「日本の玩具と遊ぶ文化展(体験)」

駐韓日本大使館広報文化院主催の「日本の玩具と遊ぶ文化展」が去年に続いて今年の7月24日から8月5日まで開かれる。去年とても評判だったので、今年もSNSでこの文化展を知らせた。 午後2時半からは日本映画上映会もあり、時間を調節すれば無料で好きな映画も同時に楽しめる。

江戸時代から現代までの遊びや玩具を紹介しているのは去年と変わらないが、去年と比べて体験できる遊びが増えた。金魚すくい、笹飾り、ヨーヨー釣り、浴衣・法被、仮面、折り紙、お絵描き体験は今年も大人気。特に、浴衣・法被体験は去年もSNSでいいね!がたくさんもらえたと人気だったが、今年もSNSユーザーの学生にも人気だ。おもちゃ体験はけん玉、おはじき、輪投げ、独楽、だるま落とし、竹とんぼ、お手玉、めんこがあった。韓国にもおもちゃの形は少し違うがルールはほとんど一緒のめんこやおはじきは大人にも人気で、「不思議ね。韓国と似ている遊びもたくさんある!どこの国が元祖か気になる」という学生もいた。市山雅利氏作の「昭和の子供たち」のイラストも15点展示されていて当時の子どもたちの姿がうかがえる。当時の韓国の子どもたちの遊びと大きく変わらないことから、歴史的に韓国は日本の影響を大いに受けていたこともわかる。

このように海外に行かなくても韓国で海外の文化を身近に気軽にバラエティーに富んだ体験ができる環境であることは恵まれている環境とも言えるだろう。来年も夏休みを使って大勢の学生が体験できるように広く知らせたい。

広報文化院の入り口
金魚すくい体験。すくった金魚は持ち帰ることができる
ビー玉体験
キャラクター仮面体験
笹飾りにたくさんの願いがかかっている
ホールの入り口。ヨーヨー釣りと金魚すくいの道具は一人当たり一つと決まっている
展示ホールの内部
広報文化院の外壁
展示ホールの内部
独楽体験。壁にイラストが展示されている
一番人気の浴衣・法被体験
メンコ体験

2.日韓交流会

去年、日本人の留学生と韓国人の大学生が参加する日韓交流会を開いてどちらからも大好評だった。それを今年は韓国外国語大学日本語学科の学生会と一緒に開催したいと学生会のパク・ジェウ会長と先月話し合った。今年の交流会の担当者(イ・インスーさん)も決まったというので、挨拶がてらお互い過去の交流会での良かった点や改善点などを共有するための打ち合わせをした。過去の問題点などを踏まえて今年は単発ではなくて、持続性のある交流にするという目標の下に交流会を計画することにした。9月の中旬に懇親会の形で1次交流会を開いて、2,3次交流会はお互いの文化を直接体験するイベントとして開くという大きな枠を作った。あと90日ほどなので、その間に交流会の準備について詳しく話し合うことにした。

6月 活動日誌

2017年6月
GJOコーディネーター 安 昭映

1. 先々月(4月)、長崎県ソウル事務所の長崎所長がソウルオフィスにお越しくださった時お話しされた長崎県主催の「日韓未来塾」の参加要綱を送ってくださった。教授推薦が必要なので学長パク・ヨング教授にその旨を伝え、日本語学科で募集してもらうことにした。

プサンや長崎(対馬)で5泊6日で行われるこの交流会は
① 日韓の学生が「両国の文化・習慣の違いと共通点」→「我々が考える日韓交流方案」→「朝鮮通信使を使った日韓交流企画案」の順で意見交換や討議をする
② 日中韓の学生が「日中間の未来―好ましい姿勢と交流方法」をテーマに話し合う
という内容で行われる。

これから東アジアで活躍する人材として心得ることができ、飛行機代や食事代の一部を除いたすべての費用は長崎県が持つので、学生に金銭的にも負担のかからず、実りある交流会だと思う。

残念ながら韓国外国語大学では初めての募集であまり知られていないせいか予想よりは志願者が多くはなかった。来年からは今年より多くの学生が東アジアの関係を多方面で考える機会になってほしい。

2.6月は期末テストがあり、7月2日には年に2度開かれる日本語能力試験がある。去年の6月と同様に各テストの勉強のため学生たちは忙しいようだった。いつもは週に1度の頻度で質問をまとめて一緒に解決したのだが、テストが間近なので解決できない問題はその都度ラインなどで質問するようにと言った。そしたら学生がわからないところのテキストを撮った写真を使ってラインで質問をしたので、できるだけ即時に返事した。外国語が難しいのは当然だが、その中でも韓国人にとって単語と単語の区切りを把握するのが難しい。韓国語は品詞と品詞の間は一マスを空けて書いてそのスペースで切って読むのだが、日本語の書き方はスペースを開けないで書くので、どこまでが一つの単語なのかを見分けるのが大変なのだ。学生みんなが頑張った分だけいい成績をあげて欲しい。

A picture sent in by a student asking questions

5月 活動日誌

2017年5月
GJOコーディネーター 安 昭映

韓国語の場合、子音14字と母音10字でできている「ハングル」さえ覚えれば韓国語を表記することができるが、日本語を表記するには「ひらがな」、「カタカナ」そして「漢字」を覚えなければならない。なので日本語学習者は日本語を勉強する間は「漢字」を暗記し続けなければならない。韓国語において「漢字」で言葉を表記することがないので、「漢字」を覚えるのに負担を感じて日本語学習を諦める人も少なくない。

毎月、日本語の質問に来る日本語学習サークルの学生たちがいるが、サークルに入ったばかりの新入生たちが「漢字」のプレッシャーで日本語の勉強をやめようとしているので何かいい方法があったら教えてほしいということだった。

日本語能力試験後やってみたカードゲームが評判だったので、もう一度カードゲームをしてみないかと提案した。初級者で漢字がストレスな学習者対象なので、基礎の一つである「位置」「存在」をテーマに(「カタカナ」が完璧に暗記できない学生もいるというので)ひらがなでカードを作った。ハングルに目が行かないようにハングルはできるだけ書かずに絵を活用した。

みんなで力を合わせてやっていけるように3人一組でゲームを始めた。

1. 名詞カードを提示する。わからない語彙は覚えるようにする。
2. 「ある」、「いる」カードを提示する。(韓国語は「ある」も「いる」も一つの語彙(있다)で表すので区別して使うのも練習が必要だ)
3. 「ある」にふさわしいカード、「いる」にふさわしいカードを区別する。
4. 位置カードを提示する。手を振りながらリズムにのって覚える。
5. 助詞カードを提示する。韓国語にない使い方に注意する。
6. 絵を提示する。

7. 提示したカードを使って絵の中の物の位置を説明する文をつくる。(一つの物を何通りでも説明できるのでかなりの数の文が作れる)

8. カードで作った文を書いてみる。

普段はテキストを書いて覚える勉強が中心で退屈だったが、かわいい絵のカードでやってみたらハングルのないひらがなだけのカードでもストレス受けずに楽しく勉強ができたと喜んだ。今度はカタカナと漢字も一生懸命覚えてくるのでチーム対戦もしたいと言っていた。楽しい勉強法としてサークルのみんなでカードを作って語彙を覚えたり、そのカードで活用練習をする方法も教えてあげた。

韓国に「始めはすべての半ばだ」ということわざがある。みんな日本語の勉強を始めるときはみんな意志を持っていたはずなのに、「漢字」で諦めるのはもったいない。せっかく始めた勉強なので最初に立てた目標だけは成し遂げてほしいと思った。

4月 活動日誌

2017年4月
GJOコーディネーター 安 昭映

1.先日、ソウル駐在の地域別ソウル事務所を見学したとき、長崎県ソウル事務所長と協力できることがあったらいつでも連絡を取り合うことにしていた。今回は長崎県事務所長がGJOソウルオフィスを見学したいという要望があったのでオフィスに招待し、オフィスの見学と韓国外国語大学校日本語学部の学長パク・ヨング教授との面談も行った。長崎事務所が力を注いでいるイベントのうち、大学生向けの大きいイベントは毎年の夏、韓国の大学生を長崎に招いて日本の大学生と3泊4日ほど一緒に活動するプログラムだという。基本的に教授推薦がなければ参加ができないので学長の協力も必要だし、募集するときはGJOが協力できるだろう。特に参加者の募集の場合、幅広く学生に応募してもらう方法がなかなかないので苦労していたようだ。このプログラムのほかにも多くの大学生に日本を体験してもらえるイベントなどがあれば教えてもらうことにした。日本語学部とGJOと長崎県ソウル事務所と協力していけば、今より情報交換やより多くの大学生たちにも日本のことを体験してもらったり、日本に関する楽しい思い出を作ってもらうことができると思う。

2.去年、韓国にいる日本人の留学生たちと韓国人の大学生たちの交流会を開いたことがある。双方の満足度がとても高かったので今年も開きたいと思っているが、韓国人の大学生をどのように募集したらいいのか悩んでいたところ、知人に日本語大学学生会の会長を紹介してもらうことになった。学生会は交流会を毎年1度、2学期に開いているのだが、そのチャンネル探しに困っているところだったそうだ。私も会長も学生会とGJOと協力することで年に1度の交流会のほかにも交流の場を常時開くことができたらいいという意見を交わした。ただ、学生会は会長単独でイベントの企画を決めることはできないので、交流に関する企画などはこれから密に話し合っていくことにした。

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