連続セミナー「多文化共生としての舞台芸術」第1回(テーマ:現代的演出)を開催、第2回は「戯曲の読み方」をテーマに5/20に開催

2021.05.10

2021年4月26日(月)、慶應義塾大学文学部教授で、ドイツ演劇の専門家の平田栄一朗氏を講師にお招きし、連続セミナー「多文化共生としての舞台芸術」第1回をオンラインで開催し、本学学生のほか、広く学外から200名を超える方が参加しました。

平田氏は、現代的演出をテーマに、ヨーロッパ演劇史を踏まえながら、舞台芸術における演出の必要性と意義についてお話しされました。多文化共生を目指すには、自分は自分であり他人とは異なるという「切り離し」の意識を持った上で、自分はどのように多様な世界と関わるべきか考えることが重要です。芸術作品は、専門家がどのように解説しようとも、個人個人によって自由に解釈されます。芸術作品を鑑賞し解釈することは、誰のものでもない自分自身の価値観を確認する行為と言えます。同一の古典を解釈した多様な「現代的演出」を鑑賞して考えることは、多様な見方が存在するということを実感するだけではなく、あらゆる物事が既に解釈した形態で届けられるメディア社会に生きる我々に適切な判断力をもたらします。そのように、「多文化共生」において自分自身で見て考えることの重要性を気づかされたセミナーとなりました。

本連続セミナーは、さまざまな文化的・社会的環境のなかで生きる人たちのそれぞれの視点からその喜びや悲しみを演じ、その地域の言語や文化を深く理解しようという学生たちを応援するために始動したTUFS多文化教育研究プロジェクト「多文化共生としての舞台芸術」の一環で開催し、本学の取り組みを広く社会と分かち合うために、公開で実施しています。
次回第2回セミナーは、5月20日(木)に「戯曲の読み方」をテーマにオンラインで実施予定です(要事前申込:5月19日(水)17:00まで)。

第2回セミナー詳細はこちら
https://www.tufs.ac.jp/event/2021/210427_1.html

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